支部長 石黒康之の想い
「続ける」という大切な生き方
この地域において、極真空手の道場をはじめて20年以上になります。その中で多くの子どもたちをみてきました。子どもたちは、入門当初の2、3ヶ月は目新しさもあって、嬉々として道場に通ってきます。しかしながら、淡々とした稽古に少しずつ飽きてきて、半年もすると道場に行きたくなくなってしまいます。もちろん、これは子ども特有の、楽しいことには一生懸命になり、嫌なことは避けて通りたい、というものです。このこと自体は子どもとして当たり前のことで、否定すべきことではありません。
とはいうものの、親として子どもの言いなりでは問題です。何かひとつ続けていくものが必要です。続けることは我慢すること、乗り越えていくこと、自分を見つめること、人との関係を考えること…など、その子にとってかけがえのない人生の姿勢を熟成していくことになるのです。
どうか、このチャンスを子どもから奪わないでください。
時に、子どもから「嫌だーっ」と泣かれることもあるでしょう。でも、いくら子どもが嫌だと言っても、病気の時は注射をします。子どもが嫌がるからといってやめてしまう親はいません。「子どもにとって必要なこと」という親のはっきりした姿勢がある限り、子どもは幸せになります。
そして、続けてきたということが自信となって、困難なことでも成し遂げるまで頑張るという、大きな人生の力となるでしょう。
長い間には、やる気がでないこともあるでしょう。つらいことも出てきます。
ただ道場に行けばいいということではなく、そうした時には心から子どもの声を聞いてあげてください。どうしても道場に行けない時は、ちょっと休ませてください。長い稽古にはそうした事もでてきます。決して追い詰めないで、励まして、元気づけてあげてください。子どもたちも頑張っています。そして、途中で投げ出してしまうことだけは避けてください。逃げ癖をつけないようにしてください。気長にゆったりと、道をはずさないで、私たちと一緒に頑張りましょう。